旅費の分析はプロセス分析が大事

プロセス分析はしていますか

間接材の中でも費用が大きいものの一つが旅費です。
グローバル企業においては航空券代、ホテル宿泊代の費用は莫大になります。
誰もがきちんと管理をしていきたい、最適化していきたいと思っている費用ですが、最適化に向けては現状分析がとても大切になります。

しかしながら、分析においては購買結果の分析に終始してしまっている例を大変多く目にします。
誰が、いつ、どこへ、どの飛行機で、いくらで移動したのか、どのホテルで、いくらで宿泊したのか、これが購買の結果となり、この購買分析はもちろん重要です。

ですが、レベニューマネジメントが進化している昨今では購買分析だけでは足りません。(レベニューマネジメントについてはまた別の記事で掲載を予定しております)

大事なのは、購買をしていく過程のプロセス分析です!

プロセス分析をしないと分析は十分とは言えない

プロセス分析がなぜ重要なのか。
これを理解するにはまず航空券手配とホテル手配の特性を理解する必要があります。

航空券とホテル、細かな違いはあれど基本的には空いている席、部屋に値段をつけ、時期や手配タイミングなどの条件毎に市場開放し、利用者は希望に合ったものを探し手配します。
企業の購買ボリューム毎に値段を変えるコーポレート価格もありますが、購買ボリュームの観点を除けば基本的な建付けは同じです。つまり、いわゆる定価はほぼ存在しないに等しく、値段は上がったり下がったり、これでは購買した結果だけ分析しても十分とは言えません。

どのタイミングで手配をし始めたか、
どのような探し方をしたのか、
その時得られる最適価格で手配しているか、
他にはどのような選択肢があったのか、
規定に準じているか、
予算に合っているか、
などなど、購買するまでの手配プロセスを可視化し、可能な項目は定量化して記録することで、購買結果の妥当性評価が本当の意味で可能になります。

逆に言うと、これらの結果が可視化されず出張申請をされた場合、承認者は判断に迷い、ワークフローの属人化、ガバナンスの不足に繋がります。

プロセス分析を可能にするアクション

プロセス分析を可能にするには何と言ってもデータの扱いが大事です。

1.データ元はどこにするか。
2.どのようなプロセスデータを取るか。
3.プロセスデータをどう活かすか。

これらの要素を踏まえれば、コントロールしにくかった旅費も見えるようになり、次の打ち手もまた見えてくるはずです。

 


トラベルコンサルティング事業部
シニアコンサルタント 兼 セールスマネージャー
西ヶ花 竜希