【2024年版】オンライン予約はコスト削減の救世主となるか

オンライン予約が主流化する時代に

航空券・ホテルなどの出張手配をオンライン予約する。国内出張では主流化していますが、海外出張ではまだまだ主流化しているとは言えません。

しかし、海外出張手配においてもオンライン予約は主流化する要因が随所に現れています。今回は2024年現在の状況も踏まえながら、海外出張においてもオンライン予約が主流化すると言える要因を紹介いたします。

そもそも一般のインターネットサイトと何が違うの?

法人向けのオンライン予約が一般のインターネットサイトと異なる最大の違いは、企業の出張規定を航空券・ホテル検索機能に組み込めるということです。例えば、搭乗していい座席クラスの表示を社員の階層毎に制限をかけたり、指定航空会社、指定運賃、予算なども組み込む事ができます。規定違反となる手配をおこなった場合はワーニングを表示したり、そもそも規定違反の手配をできないようにすることも可能です。

つまり、会社の規定や管理手法を組み込み、出張手配におけるガバナンスを利かせ効果を創出するという事がオンライン予約を導入する最大のポイントと言えます。

なぜオンライン予約が主流化していくのか

まずはコストアップによる影響です。円安やインバウンド旅行者の増加及び出国者の伸び悩み、人件費増も相まって、日本で買う海外航空券は値上がりの一途をたどっています。手配に時間がかかる旅行会社へのメール・電話による手配、航空会社をまたいだ料金比較がしにくい航空会社公式サイトでの手配、社員の立替金が発生する一般インターネット手配、これらを企業の出張手配に使うのは結果的にコストアップや業務工数増大につながる可能性が高くなっています。また、外部環境も航空運賃や宿泊料金が日々変動するレベニューマネジメントが当たり前になってきている今、出張手配を素早く正確に完結させていくことがコスト削減や業務効率化につながります。
(参考:レベニューマネジメント進化は日本企業の出張慣習に打撃をもたらす

つぎに海外出張安全対策の重要性が増している点にあります。コロナで拡大した海外渡航時の安全対策ニーズは未だ低下しているわけではありません。中国への渡航リスクや各地の地政学リスク、気候変動を始めとした激甚災害は後を絶ちません。各企業あらゆる対策を講じていると思いますが、社員がその対策を把握していること、日々変わる海外安全情報の最新を掴むこと、この運用はなかなか難しいという声があります。オンライン予約システムには社員の情報把握を助ける機能があります。また、一部BPO機能を利用することにより、最新の海外安全情報を航空券検索時にポップアップさせる運用も可能です。
(参考:オンラインブッキングツールでおこなう海外出張安全対策

コスト対策、出張安全対策について触れましたが、いずれもオンライン予約による導入効果が期待できる点です。逆に言えば、外部環境は日々進んでおり、出張をDXする動きも顕著であることから、メール・電話の海外出張手配を残し続けることでコスト的な損、管理上の課題が増加発生していく可能性があります。

オンライン予約を導入するとコスト削減ができるのか

ずばりオンライン予約を導入しただけでは導入費などでむしろコストは上がります。加えて、オンライン予約システムを自社用にカスタマイズしていかないと、一般のインターネットサイトと同様にあらゆる航空券やホテルが「自由」に選べるため、出張者嗜好の手配が増え、コストは上がるでしょう。

オンライン予約を導入しコスト削減を実現するには、自社用にいかにシステムカスタマイズをし、また航空運賃やホテルレートの状況に合わせて細かく見直し、社員が快適に運用できる仕組みづくりをしていくかという事が重要です。

オンライン予約を使ってコスト削減できる環境用意を

オンライン予約を導入、運用するにあたり最も重要なポイントは準備段階にあります。なぜなら、前述した通り法人のオンライン予約は一般のインターネットサイトと異なる機能をワークさせてこそ効果が出るためです。

例えば、「コスト削減につながる規定」「コスト削減につながるフロー」「手配者が迷わないインターフェース作り」が整備されていることが必須です。自社課題の本質やコスト削減方法はそもそも出張の仕方が企業によって異なるため千差万別です。加えて、自社であればいくらコスト削減できるのか、どのようなアクションが必要なのかなど、コスト削減目標を見極める事はとても難しい事です。

これら重要ポイントを踏まえてオンライン予約を導入した暁には、5~20%のコスト削減は堅く、場合によっては数億円といったリターンを描くことができます。しかも、オンライン予約を通せば、出張者毎の慣れの差やコスト意識の差などを解消し、あまねく毎回の出張は最適な費用となっていくでしょう。

オンライン予約は何を組み込むか、どう使うかによって、最強のコストカッターにもなるし、導入失敗にもなり得るのです。

(参考:今後の海外出張にオンラインブッキングツールが必要不可欠と言えるこれだけの理由

オンライン予約ツール導入支援
OBTを単純に導入しただけではむしろ導入費等でコストは上がってしまいます。コスト削減を実現し導入効果を最大化させるためには、最適な導入準備と確実な運用が必要となります。
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